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<クラリオン>(6796)
2012年4月18日
参考資料 クラリオンのデータベース
     (会員サイトでは各社データベースにリンク。
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連  結 2008/3 2009/3 2010/3 2011/3 2012/3
従来予想
2012/3
修正予想
売上高(百万円) 246,806 181,554 174,762 178,318 175,000 187,000
経常利益(百万円) 4,986 -14,619 47 4,153 4,500 6,200
当期純利益(百万円) 1,378 -19,987 549 1,383 3,500 6,500
純資産額(百万円) 32,125 9,135 9,312 8,728 - -
総資産額(百万円) 150,841 117,641 112,714 103,769 - -
株主資本率(%) 21.2 7.6 8.1 8.2 - -
1株当たり
純資産額
(円)
113 31 32 30 - -
1株当たり
当期純利益
(円)
4 -70 1 4 - -
注)修正予想は12年3月時点のもの

売上構成 自動車機器事業91%、特機事業4%、他5%
2011年3月期


 12年3月期業績は従来予想を上回り、対前期比でも増収増益となる見込み。タイ洪水被害の間接的な影響が想定よりも小さかったことが大きい。アフターマーケット市場の回復は需要期を迎える夏場以降となる見通しだが、主力の純正マーケットでは自動車メーカーからの受注が堅調で、10年3月期の黒字回復後、連期での増収増益となる。一方こうしたなかで、タイ工場がこの4月に稼働入りする見通しとなった。もともと進出地がバンコクのさらに南部だったため洪水被害はなく、工場の建設過程でも大きな支障がなかったため、予定通り立ち上がる。

 クラリオンは、純正ラインと純正オプションの自動車メーカー向けが7〜8割、量販店などのアフターマーケット向けが2〜3割というウエートで、受注としてはこの自動車メーカー向けが伸びている。アフターマーケット向けはまだ大きな動きはないが、実際には需要期はボーナス商戦に入る夏場以降となるため、市況回復に期待をかけている。

 業績面では、集計中の前12年3月期は従来予想を大きく上回り、増収増益となる見通し。受注回復が進んだこともあるが、タイ洪水被害の影響でサプライチェーンの寸断が予想され、生産に一部支障が生じるとみられていたが、想定を上回るピッチで部品メーカーの回復が進んだことが寄与する。

 一方こうしたなかで、そのタイでの新工場がこの4月から予定通り稼働開始することになった。もともとタイへの生産進出は、洪水が発生する前から計画されていた。進出地がバンコクの南部ラヨーン県のイースタンシーボード工業団地で洪水被害がなかったこともあり、さらに工場建設地が海抜60メートルの高台ということもあり、建設工事は寸断なく続行されていた。資材の運搬などにも大きな問題は起きなかったとする。ちなみにタイへの生産進出は、もともと08年に計画されていたが、このときはリーマンショックで凍結、昨年4月から改めて建設を再開していた。

 クラリオンの生産拠点は、国内は福島、海外は中国東莞・厦門、マレーシア、メキシコ、ハンガリーなどだが、全体のおよそ半分を中国2カ所で生産しており、中国生産の依存度が高い。こうしたことから、増産とともにリスクの分散を図るのがタイ進出の大きな狙い。またタイからインドなどに輸出することで関税面でもメリットがあるとしており、インド市場開拓もにらみタイを今後は量産拠点として育成していく方向。

 タイの新工場は、現地法人のクラリオン・アジア(タイランド)社として運営、当初500人を配置、16年に900人にまで増員、タイ国内販売向けおよびインドなどの輸出向けにカーオーディオ・カーナビゲーションなどを中心に、初年度90万台、16年には同200万台の生産を目指す。