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<SUMCO>(3436)
人員削減など再編。今秋から受注失速、底打ち見通しは?
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2010年12月8日 |
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期の前半には好調だった受注が、今秋から減少に転じており、今11年1月期の業績予想を、従来の120億円の赤字から、660億円の赤字へと大きく見直した。関連して、単結晶ソーラー事業からの撤退、工場の統廃合、希望退職者募集による従業員の削減などにも踏み出す。ただ会社側では、メーカーサイドの生産調整が早まったのが今期の業績下方修正の背景だが、来期の初めからは調整一巡で上向くという見方を示している。
太陽電池の単結晶ソーラー事業については、国内では生産メリットがないと判断、太陽電池事業については多結晶ソーラーに経営資源を集約する。伴って尼崎工場(兵庫県尼崎市)の当該ラインについては閉鎖する。また半導体関連では長崎県大村市の結晶ラインを久原に集約するなどして、ラインの統合を図る。また300ミリウエハの未稼働設備の一部を台湾の合弁会社に移すほか、200ミリウエハの生産ラインについては14本減らして23本に集約するなど全体的に体制を再編、経営の効率化を図る。
関連して希望退職者募集も行う。希望退職者募集の対象は全社員で、募集期間は来年1月中旬を予定しており、退職日は同1月末とする。応募者には退職金と加算金を支給、再就職支援も行う。募集人員枠は特に設けていないが、300人程度の応募を見込んでいる。なおSUMCOの単独全体従業員はおよそ4,900人。
一方こうした事業再編も織り込み、今11年1月期の業績予想を別表のように下方修正した。今秋からの受注低迷で売上高が予想を下回り、在庫調整の継続によって今期中は厳しい受注環境が続くとみている。価格の下落もあり、利益水準も低下、さらに営業外費用に未稼働設備の減価償却費117億円、特別損失として事業構造改善費230億円をそれぞれ計上、当期利益の欠損幅は前期に続いて大幅なものになる。
今後の受注見通しについては、今期中(来年1月まで)については受注環境も厳しく、来期初めの2月についても季節要因もあり引き続き受注は低水準になるとみているが、3月ごろからは生産調整も一巡して受注は上向くという見方を示している。
◇2011年1月期業績予想修正
連結(百万円) |
売上高 |
経常利益 |
当期利益 |
従来予想 |
297,000 |
−11,000 |
−12,000 |
今回修正 |
278,000 |
−26,000 |
−66,000 |
(参考) |
前期実績 |
218,217 |
−114,797 |
−100,472 |
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