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<双信電機>(6938) 
データベース(参考)
釜屋電機のデータベース
台湾華新科技傘下の釜屋電機によるTOBへ
前期は欠損。5G向け伸びるが車載向け厳しい
2020年12月1日
【売上構成】 2020年3月期
パワーエレクトロニクス44%、情報通信56%
連  結 2017/3 2018/3 2019/93 2020/3 2021/3
予想
売上高(百万円) 9,421 10,375 10,112 8,916 9,500
経常利益(百万円) -123 508 242 -434 20
当期純利益(百万円) -968 355 23 -837 30
純資産額(百万円) 10,030 10,553 10,264 8,995
総資産額(百万円) 13,511 13,739 12,880 11,422
株主資本率(%) 74.2 76.8 79.7 78.8
1株当たり
純資産額
(円)
643 676 658 576
1株当たり
当期純利益
(円)
-62 22 1 -53
 抵抗器などメーカー、釜屋電機(神奈川県大和市)によるTOB(株式公開買い付け)が実施される。釜屋電機は台湾の華新科技傘下のため、実際には双信電機は華新科技グループに入るという形になる。

 釜屋電機によるTOBは、双信電機発行済み株式の50.1%を握ることを目的としており、これを超える分については全部あるいは一部株式の買い付けを行わない方針。このため双信電機の上場はTOB後も維持される見通し。双信電機と釜屋電機はこれまで資本関係はなく、取引関係もほぼなかった。

 TOBに関しては、双信電機の筆頭株主で発行済み株式のうち40.68%を握る日本ガイシが同意しており、日本ガイシは保有する株式のうち35.6%分についてTOBに応じる意向を示している。日本ガイシは残る5%分の双信電機株式は引き続き保有する。TOBの買い付け価格は1株460円、買い付け期間は12月1日から21年1月4日までとなっている。

 双信電機は、ノイズフィルタやフィルムコンデンサが中身のパワーエレクトロニクスと、車載用厚膜印刷基板やパソコン向けなどヒューズ用厚膜印刷基板など情報通信を2本柱とするなか、前20年3月期は2ケタ減収となり、全体売上高が対前期比11.8%減の89億1,600万円にとどまり、3年ぶりに欠損転落となった。

 今21年3月期は、5G投資の拡大などを織り込み、増収と黒字回復を予想してスタート、ここまでのところ5G関連拡大の半面、自動車市場の低迷が足を引っ張るという状況ともなっており、今のところ収支ギリギリという見通しとなっている。今期の9月中間決算は、売上高が前期比横ばい0.5%増の43億8,800万円、利益面では引き続き営業損益以下赤字で、経常利益は2億1,300万円の赤字(前年同期は2億7,300万円の赤字)、最終では1億8,600万円の赤字(同5億2200万円の赤字)だった。

 一方TOBを実施する釜屋電機は、厚膜チップ、ネットワーク、ヒューズ等各種抵抗器などメーカーで、もともとは三菱マテリアル系だったが、2006年に台湾の電子部品大手、華新科技(英文名Walsin Technology Corporation)傘下に入っており、現在は同社の全額出資子会社、開曼華新科技が株式の99.9%を握る。本社のほか国内には北海道空知郡奈井江町にも工場を持ち、国内従業員120人弱という規模。

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