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企業分析記事
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<エレコム>(6750) 
 
家電のテスコムグループを買収、傘下に
パソコン市場が飽和状態のなか展開続く
2023年6月2日
【売上構成】 2023年3月期
パソコン関連29%、スマートフォン・タブレット関連19%、TV・AV関連17%、周辺機器28%、その他7%
連  結 2019/3 2020/3 2021/3 2022/3 2023/3 2024/3
期初予想
売上高(百万円) 99,362 100,861 107,220 107,358 103,727 110,000
経常利益(百万円) 12,074 13,598 15,207 14,398 11,376 12,300
当期純利益(百万円) 7,739 9,705 10,752 10,398 8,129 8,430
純資産額(百万円) 49,020 60,401 76,813 81,401 81,204
総資産額(百万円) 74,575 84,337 106,009 110,621 106,846
株主資本率(%) 65.6 71.3 72.2 73.4 75.8
1株当たり
純資産額
(円)
1,142 685 840 923 957
1株当たり
当期純利益
(円)
188 112 119 114 95
注)22年3月期から「収益認識に関する会計基準」を適用。21年3月期数値も同基準に修正
  21年4月に1株を2株に分割。21年3月期、20年3月期も分割後の水準に修正
 
 ドライヤ、調理家電などで知られる「テスコム」ブランド製品を手がける家電メーカー、テスコム電機グループを、総額約100億円で買収する。同社持株会社の全株式を取得して、完全子会社化する。エレコムは、岩崎通信機のシステム子会社についても買収も決めたばかり(5月24日付岩崎通信機の企業分析欄で既報)。主力のパソコン周辺機器事業が飽和状態となっているなか、事業展開が進む。

 テスコム電機グループの買収は7月26日付で実施する。5月29日付で株主と合意しており、手続き的にはグループ持株会社のティーエスシー(本社東京都品川区、代表者楠野寿也氏、資本金9,300万円)の全株式を、エレコムが楠野寿也社長など個人株主から取得するという内容。取得額は96億円でアドバイザリー費用を含めると99億2,000万円。

 テスコム電機グループは、テスコム電機を中核に4社で構成されており、「テスコム」ブランドの家電製品などを幅広く展開、なかでもドライヤは業務用として知名度が高い。製品は主に家電量販店経由などで販売されており、22年9月期の連結業績試算(グループ4社合算のうえ内部取引を消却)では、売上高が100億5,800万円、経常利益5億2,600万円、当期利益4億500万円。また同期末時点の総資産は114億6,800万円、純資産は78億7,800万円となっている。

 テスコム電機グループの買収に伴い、エレコムでは今24年3月期の下期から同グループ業績が連結対象として寄与してくる。これまで特に取引関係などはなく、そのまま上乗せになる見通しで、このためエレコムは今期の売上高予想のみ1,115億円から1,165億円に上方修正した。

 エレコムでは、既報のように岩崎通信機からもシステムインテグレーション事業などを手がける同社の全額出資子会社、groxi(グロクシー、東京都中央区)の買収を決めたばかりで、6月末をメドにグロクシーを完全子会社化することになっている。同社事業買収に関連しては、岩崎通信機とオフィス向けDX事業での協業も決めており、今後はDX事業の強化も進める形となっている。

 昨年には、LSIなど半導体および制御基板などの受託開発を行っている全額出資子会社を日清紡ホールディングスに売却する再編も実施しており、市場環境が厳しくなるなか、事業展開が活発化している。


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