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<東芝>(6502) |
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1万人削減、赤字5,500億円 |
2015年12月22日 |
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経営改革に取り組む東芝が再編策を発表した。1万人を超える人員削減を実施する一方、パソコン、テレビ、家庭電器で構造改革を断行する。これまでに発表している再編のほかに、これら構造改革で今期に2,600億円を計上することもあり、今16年3月期は最終で5,500億円の巨額赤字を計上する。赤字幅は過去最大となる。
◇人員削減 人員削減はグループ全体の5%に相当する1万600人を予定しており、事業部ごとの内訳は表中の通り。またこのうち半導体(ディスクリート・システムLSI)の2,800人はすべて国内社員。パソコン、映像、家庭電器が中身のライフスタイル6,800人は海外が4,800人、国内が2,000人、コーポレート1,000人はすべて国内社員。この結果1万600人の内訳は国内5,800人、海外4,800人となる。
人員削減の内訳(単位:人数)
部門 |
15年3月末 |
16年3月末 |
削減人員 |
半導体 |
10,200 |
7,400 |
2,800 |
パソコン |
4,500 |
3,200 |
1,300 |
映像 |
4,800 |
1,100 |
3,700 |
家庭電器 |
14,600 |
12,800 |
1,800 |
コーポレート |
10,000 |
9,000 |
1,000 |
合 計 |
44,100 |
33,500 |
10,600 |
◇パソコン
パソコン事業の事業カンパニーであるPCS社(パーソナル&クライアントソリューション社)を分社化して、国内BtoB販売子会社と統合、並行して今期中に同事業部の3割にあたる1,300人を削減する。パソコン事業の分社は、現在交渉中とみられる富士通同部門などとの事業統合の布石とみられている。一方、パソコンと映像事業の開発拠点である青梅事業所(東京都青梅市)については、時期は未定だが閉鎖して売却する。
全体にBtoB事業を中核に位置づけ、BtoCは効率的なマネジメントが可能な国内市場を中心として、海外は北米のみに絞り込む。またODMへの生産・開発委託は中止、プラットフォーム数を現在の3分の1以下に削減、販売台数は300万台にとどめて利益体質を確保する。
◇映像
テレビなど映像事業では、国内外で8割にあたる3,700人を今期中に削減、販売台数をおよそ2年前の10分の1程度となる60万台にまで絞り込む。
国内事業に注力して、海外事業についてはブランド供与型ビジネスに特化、海外全域で映像自社事業は終息させていく。具体的には、欧米では既に台湾コンパル社へのブランド供与に移行しているのをはじめ、アジアではインドネシアのテレビ工場を海外パートナー企業に売却、中国を除き全域でブランド供与型ビジネスに移行する。また中近東・アフリカでもエジプト工場をエルアラビ社に売却して同社を連結対象から切り離し、ブラジル工場も全株式を譲渡する。
◇家庭電器
白物家電が中身の家庭電器では、二槽式洗濯機の自社生産・販売から撤退、洗濯機事業はドラム式および全自動洗濯機に特化する。またインドネシアテレビ工場と同一敷地内にある洗濯機工場についても、テレビ工場売却と同時に閉鎖、土地・建物も売却する。
◇今16年3月期の業績
こうした再編に伴う費用計上もあり、頭記のように今16年3月期は当期純利益が5,500億円の欠損という大幅赤字となる。今期予想は、売上高6兆2,000億円(前期実績6兆6,559億円)、営業利益は3,400億円の赤字(同1,704億円の黒字)、税引前利益は3,000億円の赤字(同1,366億円の黒字)、当期純利益は5,500億円の赤字(同378億円の赤字)となっている。
内訳で落ち込みが厳しいのは電子デバイスとライフスタイル(前述パソコン、映像、家庭電器が中身)。電子デバイスは売上高が対前期比9%減の1兆6,100億円、営業損益は250億円の赤字(前年は2,166億円の黒字)、ライフスタイルは売上高が同27%減の8,500億円、営業損益は1,400億円の赤字(同1,097億円の赤字)となっている。
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