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企業動向記事
<プロセス・ラボ・ミクロン>(非上場、埼玉県川越市)  
関連記事(記事の中身は法人サイトでご覧になれます)
プロセス・ラボ・ミクロンの11月28日付民亊再生申請(12年11月29日付報道)
債権者名簿(12年12月5日付報道)
竹田印刷とのスポンサー契約で正式合意
2013年1月30日
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 電子部品実装用メタルマスクのメーカー。昨年11月28日付で東京地裁に民亊再生法の適用を申請、民亊再生下で事業を継続して再建を目指していたなか、竹田印刷(名証2部)とのスポンサー契約で正式合意した。弊社サイトでもいち早く報じたように、竹田印刷はプロセス・ラボ・ミクロンの民亊再生申請時点から既に支援を明らかにしていた。

 1月29日付で両社はスポンサー契約に正式調印した。具体的なスキームはこれから詰めるが、プロセス・ラボ・ミクロンはいったん減資して、竹田印刷を割当先とする増資を改めて実施、同社の子会社となって出直す一方、増資による取得資金を今後の事業運営資金と債務の弁済費用に充てる。また竹田印刷からは当面の運転資金の貸し付けも行われる見通し。

 民亊再生申請時点で150人いた従業員は、現在は120人程度となっているが、今後さらにスリム化、新体制では100人程度が残る見通し。一方退職する社員についても、竹田印刷のグループ会社や、プロセス・ラボ・ミクロンがプリント配線板メーカー京写との間で共同出資で運営している京写プロセス・ラボ・ミクロンなどへの転籍を支援するなどして、解雇は限定的にする方向。またプロセス・ラボ・ミクロンは本社工場のほか佐賀県佐賀市に九州工場を抱えるが、今のところこの事業所体制も維持される見通し。なお代表者は、このほど従来の伊藤尚志社長が責任をとる形で退任、代わって取締役の千葉秀貴氏が昇格している。

 プロセス・ラボ・ミクロンと竹田印刷とは、11年10月に共同出資でレーザメタルマスク・アディティブマスク等の製造を行う会社「竹田ミクロン」を設立しており、この時点で業務提携関係を補強する意味で相互に株式の持ち合いも実施、竹田印刷はプロセス・ラボ・ミクロンの発行済み株式の5%に相当する65株の株式を保有していた。

 共同出資会社の竹田ミクロンは、従業員20人で、もともとプロセス・ラボ・ミクロンが51%、竹田印刷が49%を出資していたが、プロセス・ラボ・ミクロンが民亊再生を申請する直前の11月23日付で竹田印刷が保有株式を65%に引き上げて同社が子会社化している。この時点で当然プロセス・ラボ・ミクロンの経営状態が逼迫していたことを竹田印刷サイドでは承知していたものとみられ、民亊再生申請前からプロセス・ラボ・ミクロンとしては竹田印刷傘下での再出発が念頭にあった。正式合意するまでやや時間があいたが、これは「(竹田印刷が)上場会社として正式な手続きを踏むのに時間がかかったため」と説明する。

 プロセス・ラボ・ミクロンは、64年5月の創業、67年5月の設立。本社工場のほか九州工場(佐賀県佐賀市)、さらに宇都宮、川越、横浜、名古屋、大阪、佐賀などに営業拠点を持つ。製品としては、デジタル機器の電子基板にクリームはんだを印刷する際などに使用する高密度表面実装用メタルマスクが主力で、全体売り上げの7割程度を占める。ほかにはコネクタ接続用端子部やチップ実装部等の手作業によるマスキングが省略可能なキャリアボードなどミクロンボード、さらに高精度アディティブ法により製造されるはんだペースト微細印刷用メタルマスク、印刷リフロー用の周辺設備なども手がけている。再出発にあたっては、利益が見込める本業のメタルマスクに経営資源を集中していくものとみられている。


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