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企業動向記事
<アーク>(7873)   
8年ぶり黒字目指すなか、岐阜精機を売却
2013年8月9日
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 金型製造の連結子会社、岐阜精機工業(岐阜県岐阜市)を、今年9月下旬をメドに、豊田通商およびトヨタ自動車に売却する。アークは、07年3月期の欠損転落以降、前13年3月期まで最終赤字は7期連続となっている。この間、M&Aによって肥大化した体制を逆にスリムにする経営施策が続いており、ピーク時には180社あった連結子会社は岐阜精機工業の売却によって今年9月末には34社にまで削減される見通し。中長期計画のなかで、14年3月期末までには連結子会社を30〜40社にまで削減するとしていたことから、ほぼこの目標レンジに入ってきた。

 アークは、全額出資子会社である岐阜精機工業の全株式を売却する予定で、具体的には発行済み株式の90%を豊田通商に、10%をトヨタ自動車に譲渡する。岐阜精機工業は、従業員200人を抱え、自動車のダイカスト・金型、プラスチック成形用金型など手がけ、国内に昭和精機工業(徳島県吉野川市)、海外にはタイに子会社を抱える。この岐阜精機工業グループすべてをアークは切り離す。なお岐阜精機工業の前13年3月期売上高は45億8,000万円、昭和精機工業は同21億1,900万円、ギフセイキタイの12年12月期売上高は2億8,300万バーツだった。

 関連してアークは、今14年3月期の通期業績予想について、岐阜精機工業グループを売却したことを理由に、売上高を550億円から465億円に、経常利益は28億円から24億5,000万円に、それぞれ下方修正した。なお当期利益は5億円で変えていない。岐阜精機工業の売却関連では、8億8,300万円の特別損失を計上するが、繰延税金負債の取り崩しから法人税調整額が約5億6,300万円発生する。このため当期利益は実際には3億1,900万円強減少することになるが、マイナス分を補填する税効果会計などを織り込み、当期利益は期初予想を据え置いたと説明する。

 ちなみに第1四半期(4〜6月)は売上高が前年同期比41%減の138億8,500万円、経常利益は同57%減の5億4,000万円、当期利益は同83%減の2億8,100万円となっている。前述のように、アークは07年3月期から最終欠損が続くが、ここ数年は実際には事業構造改革など特別損失の計上が響く情勢となっている。子会社の切り離しには既にメドをつけているところから、今期は8年ぶりに黒字浮上する可能性が出てきた。

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