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企業分析記事
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<オハラ>(5218)   
デジカメ向け需要が停滞、特殊ガラスでずれ込みも
14年10月期業績は黒字回復予想だが、背景も
2014年9月12日
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【売上構成】 2013年10月期
光学製品76%、エレクトロニクス製品24%
連  結 2010/10 2011/10 2012/10 2013/10 2014/10
期初予想
2014/10
修正予想
売上高(百万円) 27,456 28,659 31,661 26,103 24,700 24,900
経常利益(百万円) 3,105 1,624 1,518 765 820 700
当期純利益(百万円) 1,963 866 475 -4,005 250 310
純資産額(百万円) 40,566 40,490 39,877 38,971
総資産額(百万円) 55,840 57,879 57,015 54,582
株主資本率(%) 72.1 69.4 69.3 70.5
1株当たり
純資産額
(円)
1,656 1,651 1,625 1,582
1株当たり
当期純利益
(円)
80 35 19 -164
注)修正予想は14年9月時点のもの

  今14年10月期の業績予想を下方修正した。最終的には3億1,000万円の利益を確保して黒字回復となる見通しだが、これには2億6,700万円の特別利益の計上寄与もあるため、実質的にはギリギリの黒字確保という予想に近い。ちなみに期初予想では特別利益の寄与は織り込んでいなかったため、実勢としては修正幅以上の下方修正となっている。

 またオハラは今年3月に海外子会社の決算計上方法の変更から業績予想をいったん上方修正している。期初には表中のように売上高247億円、経常利益8億2,000万円、当期利益2億5,000万円としていたが、順に261億円、9億1,000万円、4億1,000万円と見直しており、今回は実際にはこの上方修正値からの下方修正となっている。

 今14年10月期は、主力の光学製品部門においては、レンズ交換式のデジタルカメラ市場が停滞している影響を受けている。またエレクトロニクス部門では、露光装置向け特殊ガラスなどは伸びているものの、天文台向けの特殊ガラスの納入が来期にずれ込むことになり、こうした影響を受ける。

 オハラは、今年2月まででハードディスク用ガラス事業から撤退しており、この生産設備として使用していた白金金具を9月26日付で売却することで、9月11日に正式合意した。売却代金は6億1,300万円で、伴って帳簿価格との差額が2億6,700万円発生、これを固定資産売却益として今期に特別利益で計上することも決まった。この特別利益がなければ、最終利益は4,300万円にとどまっていた。

 今期の1〜3四半期累計業績(13年11月〜14年7月)は、売上高と経常利益は前期比ほぼ横ばいで、売上高が192億8,400万円、経常利益は7億800万円、最終利益は前年同期は特別損失の計上から欠損だったが、今期は8,700万円の黒字確保となっている。

 オハラは、前述のように低迷していたHD用ガラス基板事業から撤退しており、14年1月に生産を終了、2月までで販売をほぼ終えている。関連して前13年10月期には37億円の特別損失を計上、このため最終欠損は40億円にまで膨らんでいた。しかし不採算部門から撤退したことで利益率としては改善しており、今期は2年ぶりの黒字回復を見込んでいた。しかし受注が伸び悩み、今のところ特別利益の寄与もあって黒字確保は確実な趨勢だが、回復度合いは予想を下回るという状況となっている。


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