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<石井工作研究所>(6314、ジャスダック)   
黒字回復目指した今期も赤字見通し。背景を探る
車載用半導体装置受注は堅調だが、誤算も
2014年11月12日
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【売上構成】 2014年3月期
半導体関連事業92%、不動産・建築関連8%
連  結 2011/3 2012/3 2013/3 2014/3 2015/3
期初予想
2015/3
修正予想
売上高(百万円) 2,513 2,352 2,350 3,089 3,500 3,200
経常利益(百万円) -113 -389 -318 -13 90 -219
当期純利益(百万円) -118 -363 -394 100 50 -240
純資産額(百万円) 5,862 5,409 5,023 5,124 - -
総資産額(百万円) 6,930 6,591 6,215 6,608 - -
株主資本率(%) 84.6 82.1 80.8 77.5 - -
1株当たり
純資産額
(円)
754 695 646 659 - -
1株当たり
当期純利益
(円)
-15 -46 -50 12 - -
注)修正予想は2014年11月時点のもの

  09年3月期に欠損に転落して以来、営業・経常段階では前14年3月期まで6期連続の赤字となっている(前期は特別利益の寄与で最終黒字は確保)。こうしたなかで、昨年から半導体製造装置以外の受注も始まるなど事業展開が進み、また半導体製造装置受注も自動車関連向けに好調に推移、今15年3月期は7年ぶりの営業・経常黒字確保を見込んでいた。しかし新規事業の受注でトラブルが発生したことから、費用が拡大、黒字確保が難しい情勢となっている。

 今15年3月期は、期初には7年ぶりの黒字回復予想だったが、9月中間が欠損にとどまったことを受け、業績予想を下方修正、今期も引き続き赤字にとどまる見込みとなった。

 受注そのものは自動車市場向けのパワー半導体製造装置関連など堅調で、売上高はほぼ予想ラインに届く。ただ費用が拡大しているため、利益確保が難しくなっている。これは新規受注製品において納期遅れの案件が発生しており、費用だけが先行しているのが理由。今期から来期へのずれ込みというよりは、受注そのものがキャンセルになる可能性も出ている。具体的には、半導体製造装置を納入するユーザーに対して、昨年から半導体以外の各種製品受注にも幅広く取り組んでいるが、こうした新たな取り組みにおいて、ユーザーの認証が遅れているもの。

 石井工作研究所としては、新規事業は半導体製造装置に続く新たな柱事業として取り組みを強化しているが、今期はまだその過渡期の段階として研究費用や製品のロスが先行して発生する形となっている。

 ちなみに今期の9月中間業績は、売上高は期初予想の17億円には届かなかったが、前年同期比24.5%増の15億5,800万円に達した。しかし前述のように費用が先行して拡大していることから、税引後の最終段階で1億8,800万円の欠損にとどまった。ちなみに期初予想では最終利益は2,300万円の黒字、また前年同期は1億600万円の欠損だった。

 なお事業所体制としては、2005年に大分市が区画整理を実施したのに伴い、大分市曲に新工場を建設して、本社・大分工場の工場部分および大分羽田工場(同大分市羽田)を移転集約、さらに昨年6月には北九州工場(北九州市小倉北区)も閉鎖しており、現在では生産拠点としては、大分曲工場(大分県大分市)、杵築工場(大分県杵築市)の2工場体制となっている。こうした合理化効果は徐々に浸透しており、今期は新規事業での費用拡大という誤算があったが、来期は8年ぶりの黒字確保に改めて挑むことになる。


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