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企業分析記事
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<北川精機>(6327、ジャスダック) 
17年6月期は売上高4割弱増、2年ぶり黒字回復
プリント基板プレス装置のほか、自動車関連の展開
2017年8月23日
【売上構成】 2017年6月期
産業機械76%、建材機械21%、その他3%
連  結 2013/6 2014/6 2015/6 2016/6 2017/6 2018/6
期初予想
売上高(百万円) 3,520 4,027 4,280 3,575 4,855 4,950
経常利益(百万円) 166 73 254 -83 378 390
当期純利益(百万円) 157 89 180 -135 311 280
純資産額(百万円) 922 1,015 1,234 1,037 1,540 -
総資産額(百万円) 6,715 6,999 6,582 5,919 6,366 -
株主資本率(%) 9.8 10.7 14.3 13.0 19.8 -
1株当たり
純資産額
(円)
94 107 135 110 164 -
1株当たり
当期純利益
(円)
22 12 25 -19 44 -
 17年6月期業績は売上高が対前期比で4割近く伸び、利益面でも2年ぶりの黒字回復を果たした。主力のプリント基板用プレス装置がタブレット・スマホや自動車向けに伸びたほか、自動車部品製造関連および樹脂成形装置が大きく伸びており、この寄与が大きかった。また利益面では為替差益や特別損益の寄与もあった。

 北川精機は、かつては年間売上高が80億円を超えたこともあったが、ここ数年は年間売上高が30億円台から40億円台前半で推移、前年の16年6月期は売上高が対前期比16.5%減となり、利益も再び欠損となっていた。売上規模の減少については、09年6月期から12年6月期まで4期連続で最終赤字となるなど不振が続いていたなかで、不採算だった太陽光発電用シリコンウエハ(PV)および電気二重層キャパシタ(EDLC)事業から撤退したことの影響もあったが、利益率の低下は否めず、ここ数年は採算性の強化に努めていた。

 17年6月期はこうしたなかで経営改善策が奏功した形で、受注においても基板市場向けだけでなく自動車市場向けや樹脂成形装置が拡大、全体に底打ち感が出ている。まだ実績はこれからとなるが、炭素繊維強化樹脂(CFRP)および炭素繊維強化熱可塑性樹脂(CFRTP)向けの装置事業にも取り組んでおり、次世代の柱事業として期待をかけている。CFRPおよびCFRTPは金属に比べて軽量でさらに高強度なところから、次世代の自動車軽量化材料として注目されている。

 17年6月期は、表中のように売上高が対前期比35.8%増となり、期初予想の売上高47億円を上回り、48億5,500万円となり、利益面でも前年は経常・最終と赤字だったが、黒字回復を果たした。

 売上高では、海外のプリント基板プレス需要は伸びの鈍化があるもののスマホ・タブレット需要の拡大が牽引、また国内のプリント基板プレス需要は自動車のADAS(先進運転支援システム)の需要拡大に牽引された。また基板プレス装置よりも伸びが高かったのが自動車部品生産ラインおよび樹脂成形装置。まだ主力は基板向けのプレス装置だが、基板プレス以外の装置売り上げが迫ってきている。

 一方利益面では、増収効果により工場の稼働率が高まり、生産性が向上したことが黒字回復につながった。また為替の寄与もあり、前年は為替差損を7,100万円計上していたが前期は逆に為替差益3,200万円を計上した。ほかにも前年は固定資産売却損5,100万円や工場移転損失引当金繰入など3,000万円を特別損失を9,300万円計上したが、前期は特別損失の計上はなく、こうした差額も黒字確保につながった。

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