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<三信電気>(8150) |
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円高直撃で近年例がない赤字 |
2016年11月8日 |
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今17年3月期は通期で欠損に転落する見通しとなった。三信電気は、過去ほぼ20年以上にわたり通期決算が赤字だったことはなかった。もともとテレビやゲーム機向けのデバイス販売に強みがあったが、これら最終製品の市場に停滞感があるなか、今期は急速な円高が響き、厳しい情勢となっている。
今期は、9月中間が20億円弱の最終赤字となっているが、円高の影響は第1四半期(4〜6月)だけでおよそ10億円、第2四半期(7〜9月)には4億円程度あったとする。為替の社内レートは毎月見直しているが、急激に円高が進むと対応が遅れ、円安で仕入れた製品を円高下で販売するという悪循環となる。ちなみに現在は1ドル105円で社内レートを設定している。
下期にはほぼ収支トントンにまで回復するとみているものの、上期の赤字が響き、今期は通期でも欠損に転落するという図式となる。今期の通期予想については、期初にはほぼ前期比横ばいを維持するとみていたが、上期の不振を受けて、今年8月にいったん予想を白紙撤回、上期の決算が確定した今回、改めて通期予想を開示した形となった。
今期の9月中間は、売上高が前年同期比17.5%減の853億800万円となり、経常利益は16億8,400万円の赤字(前年同期は11億5100万円の黒字)、最終では19億6,600万円の赤字(同8億円の黒字)となった。主力のデバイス事業において、車載向けなどは堅調だったが、情報・通信およびTOY・ゲーム機向けなどが不振となっている。またソリューション事業では前年に消防・救急無線のデジタル化特需があった反動も響く。
頭記のように、三信電気はもともとテレビ、AV機器、ゲーム機器市場向け電子デバイスに強みがあった。近年は産業機器や車載用の強化に取り組んでいるが、まだ主力は民生用市場で、こうしたなかで今期は円高の影響も加わっている。
今期は、立ち上がり第1四半期(4〜6月)から低迷しており、第1四半期だけで最終で10億6,600万円の赤字スタートだった。その時点で既に「第2四半期での回復は難しい」とみていたが、結局は第2四半期も第1四半期並みの低水準にとどまった。
◇2017年3月期業績予想修正
連結(百万円) |
売上高 |
経常利益 |
当期利益 |
期初予想 |
180,000 |
1,350 |
980 |
今回修正 |
164,600 |
−1,150 |
−1,620 |
(参考) |
前年実績 |
199,075 |
1,500 |
977 |
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