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企業動向記事
<愛工機器製作所>(非上場) (会員サイトには愛工機器製作所の過去記事データベースもあります)
プリント基板。新工場取得
2022年3月31日
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本   社 愛知県春日井市愛知町1番地2
T E L 0568−35−1680 資 本 金 4億8,600万円
代 表 者 倉田 司氏 従 業 員 328人
業   種 プリント配線板の製造、販売
業   積 21年3月期売上高 123億7,300万円
 プリント配線板メーカーで愛知電機の子会社。パッケージ用基板コアの増産を狙いに、新潟県新発田市に新工場を確保する。新工場は、既存の工場建屋を取得して新たにラインを敷設、立ち上げるもので、24年4月からパッケージ基板用コアの製造を開始する。パッケージ基板用コアは、5G投資の拡大、さらにはAI(人工知能)およびIoTの普及により今後も需要拡大が見込まれており、増産対応を進める。

 愛工機器製作所が新工場として活用する建屋は、これまで京セラが新潟新発田工場として運営していたもので、京セラの工場としては22年3月末で稼働を停止する。愛工機器製作所では同工場の建屋を取得、69億4,200万円を投じて生産ラインを敷設して自社工場として活用、パッケージ基板用コアの生産を24年4月から始める。

 京セラの新潟新発田工場は、従業員388人とパート約90人を抱え、通信インフラやサーバ、大型コンピュータ向けなどの高多層基板を生産していた。しかし京セラとしては大型の高多層基板事業から撤退することを決め、同工場も22年3月末で閉鎖することになり、売却先を探していた。

 京セラとしては他事業に経営資源を集約、基板関連では小型のパッケージ基板、ビルドアップ基板(モジュール基板)などに専念する。ちなみに同工場は、かつてはプリント基板メーカー、トッパンNECサーキットソリューションズ(前京セラサーキットソリューションズ)が運営していたところで、16年から京セラが自社工場化していた。

 愛工機器製作所は、1970年に愛知電機株式会社の関連企業として設立され、2011年に全額出資子会社となった。拠点は国内に本社・春日井工場、中津川工場(岐阜県中津川市)、海外では中国(蘇州市)にプリント配線板の仕入・検査拠点を構える。国内ではやはりCPUパッケージ基板用コアの増産を狙いに、本社・春日井工場でも増産投資を重ねており、本社工場の増設ラインは21年度から順次稼働を開始している。

 近年の売上高推移では、18年3月期に単独売上高で100億円台に乗せ、19年3月期には113億円余となったが、20年3月期は再び100億円を割り込み98億7,600万円となった。しかし前21年3月期は、パッケージ基板の受注拡大などを背景に売上高123億7,300万円と再上昇に転じた。

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